【UFC】ラウジーKOしたホルムをシェフチェンコが破る番狂わせ

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「UFC FIGHT NIGHT-Holm vs Shevchenko-」」
2016年7月23日(土・現地時間)アメリカ・イリノイ州シカゴ

▼女子バンタム級 5分3R
○ヴァレンチーナ・シェフチェンコ(ペルー/UFC女子バンタム級7位)
判定3-0 ※三者とも49-46
●ホリー・ホルム(アメリカ/UFC女子バンタム級2位)

 ホルムはボクシングで計18度世界王者となり、三階級制覇も達成。全階級を通じて最強の王者と評価されていたが、2011年にMMA(総合格闘技)に転向した。2015年11月にはあのロンダ・ラウジーをKOし、UFC女子バンタム級王座を奪取。しかし、今年3月の初防衛戦でミーシャ・テイトに敗れて王座を失い、今回が再起戦となった。

 対するシェフチェンコは“世界で最も危険な女”の異名を持つ打撃主体の選手。1R決着が12勝のうち6勝。テコンドー、サンボ、ムエタイをバックボーンに持ち、ムエタイでは69勝3敗という驚異的な戦績を残している。

 1R、サウスポーの両者は蹴りでけん制し合う。ホルムの右ストレートでシェフチェンコは尻餅をつくがすぐに立つ。ホルムは蹴りを多用してパンチを狙うが、シェフチェンコが胴タックルからテイクダウンに成功。ホルムはすぐに立ち上がり、組んだままヒザ蹴りを見舞う。

 2R、シェフチェンコは豪快なカカト落としを放つがこれは空振り。ホルムはサイドキックや前蹴りでけん制し、鋭いパンチのコンビネーション。シェフチェンコはホルムのパンチやローにバックハンドブローを合わせにいく。

 3R、ホルムの入り際に右フックを合わせにいくシェフチェンコ。自ら攻める時は左フックから入る。ホルムは蹴っていくがミドルをキャッチされてテイクダウンを奪われる。すぐに立ち上がったホルムだが、左目尻をカットして流血。そのホルムを押していき、シェフチェンコが2度目のテイクダウンを奪う。残り30秒、シェフチェンコが上からヒジを落としていき、ホルムはピンチに陥る。

 4R、ジャブとローでプレッシャーをかけるホルムをシェフチェンコは後ろ回し蹴りで脅かす。このラウンドは両者ローを多用。ホルムが手数を出し、シェフチェンコが数発ながらクリーンヒットを奪った展開。

 5R、ホルムの左フックをかわして右フックを叩き込むシェフチェンコ。さらに後ろ蹴りも見舞う。ジャブで前に出るホルムは前蹴りを出すと、シェフチェンコは後ろ回し蹴りをホルムの首辺りに命中させる。

 ジャブとローで前に出て手数を出すホルム。カウンターで的確に当てるシェフチェンコ。ラスト1分30秒を切るとホルムがさらに前へ出てパンチのコンビネーションで攻めていく。シェフチェンコもパンチとろーを打ち返し、ワンツーをヒットさせてホルムを下がらせた。

 判定は3-0でシェフチェンコが元王者を破る番狂わせ。UFC女子バンタム級はタイトルマッチをやるたびに王者が入れ替わっており、ここにシェフチェンコが絡んでくるのは確実。UFC女子バンタム級戦線は混沌としてきた。