【ニューヨーク時事】世界反ドーピング機関(WADA)は24日、国際オリンピック委員会(IOC)が国ぐるみのドーピングが問題となったロシア選手団のリオデジャネイロ五輪参加を条件付きで認め、国際競技団体に判断を委ねたことを受け、「勧告が受け入れられず、失望した。ロシア選手団全体の五輪参加を拒否すべきだとするWADAの立場は変わらない」との声明を出した。
WADAは、調査チームが18日に公表した報告書でロシアがソチ五輪などで組織的にドーピングを行っていたことを認定したため、IOCにロシアの全面排除を検討するよう勧告していた。
改めてWADAは「調査で明らかになったロシアの国家主導のドーピングは、スポーツの高潔性を脅かす」と主張。WADAと同様の姿勢を示していた米国とカナダの反ドーピング機関は、ともに「IOCはリーダーシップを発揮できなかった」とのコメントを出して批判した。