1stの明暗を分けた鹿島×浦和、赤の決戦再び

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前回の対戦が、鹿島アントラーズと浦和レッズの明暗を分けた。2011年『ナビスコカップ』決勝以来となる浦和戦での勝利、アウェイでは2009年12月以来となる勝点3を手にした鹿島はリーグ戦4連勝とし、残り2試合も白星を並べ、1stステージ優勝を果たした。2試合連続引き分けで鹿島戦に臨んだ浦和は第2節・ジュビロ磐田戦以来となる敗戦を喫し、その後ガンバ大阪、サンフレッチェ広島にも敗れ、優勝戦線からの脱落を余儀なくされた。6月11日の浦和0-2鹿島の結果は、1stステージを左右する90分間となった。

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『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ第5節の対戦は、優勝争いを語る時期ではないが、今後を占う意味でも大きな意味を持つことだろう。

浦和は前節・大宮アルディージャとのさいたまダービーで引き分けて、4連勝はならなかったものの3勝1分・勝点10で2ndステージ3位につける。鹿島は開幕戦でG大阪に完敗を喫するも、2勝1分1敗としている。年間順位では2位・鹿島が3位・浦和に勝点3差をつけている。前節・引き分けに終わった両クラブにとって、次節の結果が大事になる。

浦和は『リオ五輪』でFW・興梠慎三、DF・遠藤航という攻守の軸を欠くことになる。Jリーグ随一の選手層を誇る浦和のこと、FW・ズラタン、DF・那須大亮と代役に事欠かないが、やはりファーストチョイスのメンバーには一日の長がある。10ゴールとチーム最多得点をマークする興梠の穴は、5ゴールの武藤雄樹と李忠成、4ゴールの柏木陽介、2ゴールの槙野智章とどこからでも点が取れる分厚い攻撃で埋める。

さいたまダービー後、ペトロヴィッチ監督は興味深いコメントを残した。「1stステージで3連敗したが、後からの組み立てについては、今回の5連勝中よりも我々の狙いとすることを出せた」と不満を覗かせた。エースとリベロが不在の『リオ五輪』中に、指揮官は最終ラインからしっかりつなぐスタイルを再構築してくることだろう。

鹿島もGK・櫛引政敏、DF・植田直通が『リオ五輪』に出場するが、こちらのダメージは少ないだろう。守護神には曽ヶ端準がいるし、CBにはファン・ソッコ、ブエノが控える。ただ、リーグ最少の10失点と1stステージ優勝の原動力となった堅守は、2ndステージ4試合ですでに8失点と再建が急務だ。前線からの連動したハイプレスは夏場には体力的にも厳しい。よりコンパクトな守備が求められる。幸いここ3試合で10得点と攻撃陣は好調だ。9ゴールを記録する金崎夢生、7ゴールをマークする土居聖真の2トップだけではなく、スーパーサブの鈴木優磨が4得点、2列目の遠藤康が3得点、カイオに代わって2列目を担う中村充孝が3試合連続ゴールをマークするなど、こちらも分厚い攻撃を見せる。

『明治安田生命J1リーグ』2ndステージ第5節・鹿島×浦和は7月23日(土)・茨城県立カシマサッカースタジアムにてキックオフ。チケット発売中。